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小関秀彦 アーカイブ

2007年01月17日

青春18きっぷで“スロートラベル”を楽しもう

本日は管理人以外の会員からの初投稿。記念すべき第一号は小関秀彦さんです。

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JRの格安切符の決定版「青春18きっぷ」が人気を集めております。一日2,300円でJRの普通列車が乗り放題となるため、格安旅行の定番アイテムとして“知る人ぞ知る”存在から徐々に一般層にも浸透してきました。旅行シーズンには同きっぷを題材とした刊行物も各社から出版され、レイルファンのみならず一般旅行者をも巻き込んだ静かなブームとなっています。旅好きが集まる本サイトをご覧の頂いている方の中にはご存じの方も多いかとは思いますが、ここでは本切符の利用方法をおさらいするとともに、その楽しみ方簡単にをご紹介します。
 青春18きっぷはそのネーミングから若者限定のイメージが強いのですが、年齢制限はなく大人も子供も利用可能(但し、ジパング倶楽部、学割などその他の割引との併用は不可)販売・利用可能期間は春・夏・冬の年3回となっており、販売価格は11,500円。1枚で5回使用することが出来、1回ずつスタンプが券面に押印されます。複数人数が同一行程で旅行する場合にも使用でき、その場合は人数分のスタンプが押印されます。
 片道71km以上、往復で141km以上乗車すればもとは取れるので、週末のちょっとした移動にも重宝します。また、ひたすら列車に乗り続けることを厭わなければ、高速バスをも遥かに凌駕する安価な移動が可能になるのです。

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 さて、この切符を語る上で欠かせない存在が、東京と大垣(岐阜県)を結ぶ夜行快速列車「ムーンライトながら」(写真)です。指定券(通常期510円)を事前に買い求める必要があるのですが(下り小田原以西は自由席の設定もあり)、充当されている車輌は特急用車輌でそれなりに快適に移動できるとあって大いに人気を集めています。下りの場合東京駅を23時43分発、大垣には5時55分に到着。本切符の有効期限は24時から翌日の24時までなので、日付の変わる横浜までは別途乗車券が必要になりますが、それでも3,000円ちょっとで東京から大阪まで行けるわけですから相当に激安です。列車では高速バスとは異なり通路を歩き回ることもできますし、もじ眠れなければ25分程度停車する浜松駅でコンビニに買い物に行くこともできます。
 さらに、「ムーンライトながら」から普通・快速を乗り継いでいけば大阪には8時、岡山には12時、福岡にも21時頃には到達できます(もちろん追加料金はかかりません)。どこかの温泉旅館のコマーシャルではありませんが、“乗れば乗るほど得をする”きっぷなのです。また、一部区間を特急で“ワープ”(この場合は特急券の他、乗車券も必要)したり、夜行快速列車で連泊するなどの裏技を駆使すれば、さらに面白い日程を組むこともできます。駅の中にはトイレや売店もあるので、気が向いた駅で途中下車を繰り返していけば国内旅行の面白さも再発見できるのではないでしょうか。
 ここ数年、あくせくした世相のアンチテーゼとして“スローライフ”なる概念が脚光を浴びていますが、青春18きっぷが人気を集めている要因にはコストパフォーマンスの良さに加え、効率最重視の新幹線で素早く移動するだけでは飽き足らない層が増えてきたこと(個人的には新幹線も大好きです。新幹線の魅力と楽しみ方についてはまたの機会に)も挙げられるあるのかもしれません。
 さて、最後に私のことを少しだけ書きます。父親の都合で引っ越しが多かった私は、何故かどこに行っても鉄道沿線に住むことになり、気が付けばどっぷり鉄道にはまっていきました。高校時代には故・宮脇俊三さん、種村直樹さんの本の影響を受け、日本の鉄道の全線完乗を志し、以来周遊券と青春18きっぷを利用した乗り鉄がライフワークとなりました。一度は全線完乗を果たしたものの、20代後半からしばらく海外の鉄道に浮気したこともあって、近年の新規開業区間には乗り残しが多くなり徐々にフラストレーションが溜まってきつつあります。そこで、今年は年末を目標に再び全線完乗を果たすことを目指すことにしました。もちろん乗るだけではなく写真と音も集めていこうと思ってます。その経過は随時本稿にてご紹介して参ります。今年は久しぶりに「18きっぷ」を利用することが多くなりそうです。

投稿者:小関秀彦
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2007年01月29日

サヨウナラ鹿島鉄道

本年3月31日を以て、茨城県のローカル私鉄・鹿島鉄道が約83年間の歴史に幕を閉じることになりました。マイカーの爆発的普及、高校生の減少、貨物輸送の廃止などの様々な逆風にも堪え続けてきた同鉄道ですが、親会社の関東鉄道がつくばエクスプレスの開業によるバス事業の不振で同鉄道に対する支援を打ち切ったことが決定打となり、住民の存続運動も空しく昨年末、廃止が正式に決定したのです。
 私も廃止フィーバーの起こる前に一度ゆっくり乗車しておきたいと思い立ち、先週末鹿島鉄道の“乗り鉄”を楽しんで参りました。

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 同鉄道を訪れたのは約20年振りですが、鹿島鉄道石岡駅に至る跨線橋やホームの雰囲気は当時とほとんど変わっていません。さっそく土・日曜、休日のみ発売の「鹿島鉄道一日フリーきっぷ」(鹿島鉄道全線が乗り放題で1,100円)を入手。石岡と鉾田の片道運賃が1,080円なので、これはなかなかの“お値打ち切符”。乗車した車輌はKR500形という平成初期に製造された気動車。前回同線に訪れた際に乗車したのはキハ600であったので、本形式には初めての乗車ということになり気分も盛り上がります。ともすれば味気ない存在と思われがちなこの種の軽快気動車ですが、シートピッチも広く身体の大きい私にとっては快適な車輌です。また、大きな側窓からは車窓風景がじっくり味わえます。
 列車は石岡駅を出発後しばらく国道と併走。しばらくは郊外型量販店や分譲住宅が建ち並らぶ都市近郊の風情なのですが、常陸小川を過ぎると車窓は一変。田畑や雑木林が増えのんびりムードが溢れてきます。さらに、桃浦からは車内から霞ヶ浦が望めるなど、同鉄道の車窓風景はなかなかバラエティに富んでいます。霞ヶ浦が遠ざかってからは運転台横の立ち席スペースに陣取り、今度は前面風景を堪能。あっという間に55分の乗車時間は過ぎていきました。20年前は何気なく“斜め乗り”したので、これといった印象が残っていなかったのですが、今回は終始集中していたこともあってか、いつになく充実した旅行を満喫できました。

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 なお、鹿島鉄道にはKR500の他に、夕張鉄道(現存せず)出身のキハ714、元加越能鉄道加越線(現存せず)出身のキハ430(写真左)、元国鉄キハ07の改造車であるキハ600(写真右)など希少性の高い車輌が在籍していますが、残念ながらこれらの車輌も同鉄道とともに鬼籍に入ることが決定しました。 
 鹿島鉄道では現在記念硬券入場券やDVD、鹿島参宮鉄道時代の復刻懐中時計など“さよなら記念グッズ”を販売中です。詳しくは同鉄道ウェブサイト(http://www.katetsu.co.jp/)で。

投稿者:小関秀彦
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2007年02月05日

ガンバレ銚子電鉄

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 本州最東端の銚子市内を走る銚子電気鉄道は、総延長わずか6.4kmのミニ鉄道です。大正生まれの古豪・デキ3形電気機関車を始め、現在数少なくなった吊掛車が走る鉄道として、レイルファンの人気は高く、気軽に“レトロムード”を楽しめることから、江ノ電、箱根登山鉄道、小湊鉄道などとともに旅行雑誌に取り上げられることが多く旅行業界での知名度も高い鉄道です。また、(電車牽引による)トロッコ列車の運転や、鉄道事業の赤字を副業のぬれ煎餅(当地の名物)販売でカバーするなど、同鉄道の取り組みは全国の鉄道事業者の注目を集めています。
 その銚子電鉄が俄に苦境に立たされています。前社長の不祥事により借金が膨らみ、車輌検査・線路整備などの資金にも事欠くなど、存続の危機を迎えています。しかしながら、今年に入って有志が立ち上がり“サポーターズクラブ”を結成。安全対策工事に係る費用を集めるため、サポート基金の募集を行い注目を集めております。さらに、 この問題を新聞報道で知ったプロ野球・千葉ロッテマリーンズの守護神(リリーフエース)小林雅英選手も協力を申し出、名誉サポーターとして支援に乗り出したことで、一般紙のみならずスポーツ新聞でも脚光を浴びています。
 筆者も先週末、応援を兼ねて行ってきました。

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 起点の銚子駅で全線が乗り降り自由の「弧廻手形」(620円)を入手。銚子と終点の外川の運賃が310円なので、単純往復だけではモトが取れないものの、その昭和的風情に浸りつつ途中下車を楽しみたい方には断然お得な切符です。さらに、同きっぷには「ぬれ煎餅」交換券、地球の丸く見える丘展望館割引券、銚子ポートタワー展望室割引券も付いており、観光客にも至れり尽くせりなのです。同鉄道の運行間隔は概ね30分間隔を保っており、時間の許す限り途中下車を楽しむことにしました。
 最初に乗車したデハ1001形は、営団(現東京メトロ)丸の内線方南町支線で活躍していた車輌(機器は同日比谷線の3000系のものに換装)で、96年に銚電入り。車齢が高いにも関わらず同線初の高性能車(昭和30年前後まで製造された吊掛車に対して使われる呼称)です。塗り替えられているので、外観上原車の面影はあまり残っておりませんが、室内には痕跡もそれなりに残っており、そんなところもなかなか楽しい車輌です。車内は立ち客(主に一般観光客)も出るほどの盛況振りで、銚子電鉄の人気を改めて実感しました。最初の駅・仲ノ町には車庫があるため、さっそく下車。入場券(硬券)を求め留置車を撮影。ここには鉄ちゃんもチラホラ。次に来た車輌は伊予鉄出身のデハ801形。モーター音、震動、古い車輌独特の臭いなどを堪能しつつ、観音駅で再度下車。ここは飯沼観音の最寄り駅であるとともに、同社直営の鯛焼店があることでも知られており、モダンな駅舎は同鉄道では異彩を放つ存在です。次の本銚子は本調子にかけて縁起の良さを売りにした記念切符も発売してます。笠上黒生は唯一の交換駅で、昔懐かしいタブレット交換が見られます。また、駅舎も昭和レトロそのもので、駅舎内は昭和20年代頃から時間が止まったかのよう。西海鹿島(にしあかじま)は難読駅名。君ヶ浜は壁のみのユニーク過ぎる駅舎で知られています。犬吠はスペイン風の駅舎で、同鉄道のグッズ売店、ぬれ煎餅店、電車レストランなどがあるほか、犬吠埼や地球の丸く見える丘展望館の最寄り駅にもなっています。筆者は終点外川から引き返し犬吠で下車。展望館、犬吠埼など一通り観光した後、犬吠埼温泉の京成ホテルへ。湯上がりに肌がトロリとする良質な塩泉で、露天風呂には源泉がふんだんに注がれています。黄昏時、紫に染まっていく海を見ながらの入浴は絶品でした。
 帰りもデハ801に乗車。乗客は終点まで誰もおらず、うなり声にも似た吊掛モーター音を心ゆくまで堪能でき、今回の小旅行の有終を飾りました。
 地域住民、レイルファン、観光客に愛され親しまれ続けている銚子電鉄。いつまでも元気に走り続けてほしいものだと改めて思いました。

銚子電鉄サポーターズのアドレス http://love.ap.teacup.com/cdksientai/

投稿者:小関秀彦(資料提供/塩見会員)
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2007年02月13日

最後の活躍を続ける名鉄パノラマカー

 先日、所用で名古屋に赴く機会があり、久々に名鉄の乗り歩きを楽しんできました。我が国の民鉄では第3位の営業距離を誇る名鉄は、車輌の形式数がとても多いことでも知られており(吊掛車も残存していた20年前頃に比べるとかなり整理されてきたとはいえ)、バラエティに富んだ車輌群はレイルファンを魅了してやみません。

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 今回の旅行では2日間名鉄全線が乗り放題となる「名鉄電車2DAYフリーきっぷ」(3,800円)を利用して、空港特急ミュースカイ(今回初乗車)、10年ぶりとなる瀬戸線乗車、駅内での車輌撮影など丸2日間、名鉄電車と沿線名所をじっくり堪能してきましたが、なかでも特に一番印象深かったのは不朽の名車「パノラマカー」(7000形)でした。特別料金なしで見晴らし抜群の前面展望席に自由に乗れるのは全国はもとより世界でも例がなく、今なお人気の高い車輌です。これまで幾度となく乗っているのですが、何度乗っても飽きないすばらしい電車です。
 1961年にデビューしたパノラマカーの最大の特徴は運転台を2階に上げ、1階部は客席とした構造で、その斬新さはレイルファンのみならず、一般客にも強烈なインパクトを与えました。さらに、横方向に連続した大型の側窓からも、“パノラマカー”の名に恥じぬ眺望が楽しめます。登場翌年には栄えあるブルーリボン賞(鉄道友の会会員による選定)を受賞、その後長らく名鉄のシンボル的存在として君臨してきました(小田急ロマンスカーの初の前面展望車輌3100形はこの翌年の登場)。また、ダークグリーン系の塗色が主流だった名鉄の中で、現在に至るまで標準色となるスカーレット(赤)を初採用したほか、ミュージックフォン(音楽警笛)の搭載など、様々な意味において名鉄電車の礎となっています。運行開始当初は、優等列車中心の運用であったものの、徐々に普通列車やローカル線区への進出も開始。名鉄内でのオールラウンドプレイヤーの地位を確立していくことになります。
 長らく若さの衰えなかったパノラマカーも、車齢が40年を超えた頃から廃車が始まり徐々に数を減らしています。名鉄では2010年までの全廃を決定しており、乗車機会も今後急速に少なくなりそうです。

投稿者:小関秀彦
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2007年02月19日

スイス鉄道の雄・RhB(レイティッシュ鉄道)

 森田先生のゴールデンパス旅行記を受け、スイスの私鉄RhB・レイティッシュ鉄道をご紹介します。RhBは私鉄王国スイスの中にあって最も規模が大きく、沿線にはダヴォス、サンモリッツなど国際的保養都市を有し、さらに「氷河急行」(FO・BVZと共同運行)「ベルニナ急行」などの人気の列車を有することから、レイルファンのみならず観光客にも人気の高い鉄道です。日本の旅行会社もこの2列車をツアーに組み込むことが多く、筆者が4年前にRhBを乗り歩いた際にも日本人ツアー客と乗り合わせることが多かったことが思い起こされます(さすがにローカル列車は地元民が多かったのですが)。
 RhBはスイス東部のグラウビュンデン州に主要4路線を有し、総延長は約415km。軌間は1000mmで、スイス国鉄(軌間1435mm)と比べると車輌もやや小振りな印象です。車輌は電気機関車が牽引も客車列車が主流(一部電車もあり)で、普通列車は終着駅での機関車の交換作業を省略するため、制御客車と呼ばれる車輌を連結しプッシュプル方式で運行しています。
 さて、「氷河急行」はサンモリッツ・ダヴォス・クールとマッターホルンの表玄関ツェルマットを約8時間かけて結ぶ列車で、その名の通り(最近は地球温暖化の影響からか後退はしているものの)車内から雪を戴いた山並みや青みがかった氷河の風景が楽しめることで知られています。また、牧草地の黄緑の斜面が延々と広がる様子もいかにもスイスという趣きです。さらに、スイス鉄道屈指の撮影ポイントであるランドヴァッサー橋の絶景も楽しめます。乗車するなら絶対に1等のパノラマ客車がお勧めなのですが、ハイシーズン(6~9月頃)は予約は困難を極めます(2等車でも、もちろん風景は十二分に楽しめますが)。また、この列車の食堂車で絶景を肴に味わうワイン(勾配対策のため底面が斜めになった特注ワイングラスが使われています)は最高の一語に尽きます。
 もう一つの人気列車「ベルニナ急行」は、クール・ラントクワルト・サンモリッツとティラノ(イタリア)を約2時間半~4時間で結ぶ列車で、こちらも氷河急行に負けず劣らずすばらしい風景が楽しめる列車です。車窓からは4000m級の山並みや氷河などに加え、青白く光るビアンコ湖など息を飲むほどの美しい風景が連続します。また、最大高低差が1800mを超えることから植生の変化が目まぐるしく、沿線の建物も(特にイタリア語圏に入ると)大きく変化していく様子が見て取れまったく退屈しません。
 一方、クールからアローサを結ぶアローサ線も他の路線と比べれば若干地味なイメージも無きにしもの感はありますが、それを補って余りある派な塗装の車輌が彩りを添えています。レイルファン的にはクール出発直後の併用軌道区間(路面電車のように道路上を走行する区間)が大きな見所ですが、沿線のシャレー風の駅舎や、鬱蒼とした森林もスイス気分を盛り上げます。
 ところで(異論もあるかもしれませんが)、RhBの東の幹線エンガディン線の沿線風景はどこか日本に似ているような気がします。畑地、小川、田舎道、小集落、木製の古い橋など日本的箱庭風景が続き、強い郷愁を感じたことがありました。
 RhBの沿線にはどこも整備されたハイキングコースが数多くあり、山歩きがお好きな方にもぜひ訪れることをお勧めします。

レイティッシュ鉄道の公式ホームページ http://www.rhb.ch/

投稿者:小関秀彦
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2007年02月26日

発足20年を迎えるJRグループ各社

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1987年4月、公共企業体・日本国有鉄道の分割民営化により旅客6社、貨物1社の新生JRグループが誕生(国鉄バスは8社に分割)、この4月に発足20年の節目を迎えます。
 70年代中頃より相次ぐ運賃値上げ、続発するストライキにより国鉄不信は国民の間に広がり、マスコミも連日のように国鉄バッシングを続けていました。そんななか、当時の中曽根内閣は行政改革の目玉として国鉄解体を断行。発足前夜には民放全局もさよなら国鉄特番を組み、高揚した雰囲気の中で国鉄は最後の日を迎えたのでした(余談ですが、筆者は国鉄最後日に開業した新駅・仙石線東矢本駅で地元仙台のさとう宗幸が駅周辺の様子をリポートしていたのが印象深く思い出されます)。分割民営化が果たして鉄道復権に繋がるか疑問視されていたなか、当時高校生(のレイルファン)だった筆者にとっても、不安と期待の入り交じるスタートであったことが昨日のように思い出されます。
 その後しばらくの間は、車輌も駅も国鉄時代と何ら変わることなく(車体側面には大きな白いJRのステッカーが貼付されましたが、塗色はそのままなのであまり代わりばえしませんでした)、当時筆者が住んでいた仙台地区でも、ほとんど民営化を実感することはありませんでした。
※首都圏ではJR化直後に車内アナウンスでプロ野球速報を車掌がアナウンスするサービスが開始されたり、それまでの「国電」に変わる名称として「E電」が採用されたりと(まったく定着しませんでしたが)、多少変化の兆しは見えていたようですが。
 しかし、数年で状況は一変しました。新型車両の導入、ダイヤ改良、斬新な車輌の導入や積極的な設備投資によるスピードアップ、さらにはアイドルを多用したイメージ戦略などにより、90年代初頭にはJR各社は大学生の就職人気企業の上位にランクインするようにまでなり、新生JRは見事に鉄道離れに歯止めをかけることに成功したのでした。
 その後20年間、本州3社では消費税転嫁を除いて1度の運賃値上げもなく、特定地方交通線の廃止・第3セクター転換が終了した後は、JR線として廃止された路線もほとんどなく(可部線、上砂川支線、深名線など数えるほどです)、JR各社の経営は現在安定した状況にあります。これは、ひとえに各社のたゆまざる努力(関連事業の解禁など様々な追い風もありましたが)が身を結んだ結果と言えるのではないでしょうか。
 今後も我が国の都市間・地域輸送の要として、JR各社にはますます頑張ってほしいものです。
 さて、JR各社では現在JR発足20周年を記念して、今春の「青春18きっぷ」を8,000円(通常11,500円)で販売中です。発売は3月31日まで、有効期間は4月10日までとなっております。1回あたり僅か1,600円でJRの普通・快速列車が乗り放題となり、普段以上にお得です。筆者もさっそく1冊購入しました。

投稿者:小関秀彦
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2007年04月12日

新幹線スタンプラリー実施中

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本年4月から来年3月まで、JR東日本では同社発足20周年記念キャンペーンとして、「新幹線スタンプラリー」を実施中です。これは、東北、上越、秋田、山形、長野の各新幹線の各駅と首都圏地区の各駅のスタンプを1個ずつ・計6個スタンプを全部集めると、ファン垂涎の鉄道グッズがもれなく当たるというもので、賞品の魅力も相まって人気を集めそうな企画です(スタンプ用紙は現在JR各駅で配布中です)。
賞品は3カ月ごとに変更されるのですが、4~6月はアクリルケース入りのミニチュア駅長制帽、7~9月はFASTECH360の形を模したUSBフラッシュメモリ、10~12月は「はやて」(E2系1000番代)のスリッパ、来年1~3月は新幹線の側面が印刷されたオリジナル懐中時計となっており、レイルファンならずとも欲しくなる魅力的なアイテムが揃っています。また、3エリア達成の場合には抽選で20,000名(応募者多数の場合)に、こちらもファン好みの鉄道グッズが用意(6エリア達成の場合と同様3カ月ごとに賞品が変わります)されているので、時間的に余裕のない人にはこちらがおすすめ。首都圏在住の方であれば、大宮(首都圏エリア)、小山(東北新幹線エリア)、熊谷(上越新幹線エリア)の3駅を廻れば達成できるので、週末に小旅行を兼ねて“押し鉄”の旅を楽しんでみるのもいいかもしれません。
一方、6エリアをめざす場合最大の難関となるのは、土日きっぷ(18,000円で北東北を除くJR東日本の全線が乗り放題となるきっぷ)が使えない秋田新幹線区間ですが、筆者もスタンプ蒐集をライフワークとされている管理人氏とともに、ぜひチャレンジしてみたいものです。ところで、本企画の応募要項には同一人物による重複応募を禁じてはいるものの、仮に架空名義で応募したとしても、(同一人物による応募か否かを)チェックすることはなかなか困難であるかと思われます。一人で何十枚も押しまくり友人の名義を借りるなどして大量に賞品をゲットし、ネットオークションなどで売りさばくような不逞の輩が出て来ないことを祈らずにはいられません。

投稿者:小関秀彦
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2007年04月20日

止まらない鉄道車輌ステンレス化の流れ

 京浜急行に初のステンレスカーとなる新1000系5次車が登場し、レイルファンの間で話題となっています。京急はこれまで首都圏のJR・大手私鉄の中では唯一ステンレスカーや無塗装アルミカーを導入していなかったのですが、ついに、ここにもステンレス化の波が押し寄せてきたのです。
 1958年に登場した東急5200系を嚆矢とする我が国のステンレスカーは、長らく一部の会社でのみ導入されてきました。70年代までは東急、南海(高野線系統の通勤車)、京王帝都(井の頭線)、京成、近鉄(1形式のみ)と数えるほどでしたが、、80年代以降徐々に勢力を拡大。転換点となったのは1985年。ステンレスカー導入に消極的であった国鉄が205系(山手線)が登場させて以来、国鉄/JRの車輌も急速にステンレス化の波が押し寄せ、今では新たに登場する車輌の大部分がステンレスカーです。

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 ステンレスカーは、車体の一部に塩化ビニールのテープを貼付するだけで済むため、定期的に塗り直しが必要となる鋼製車とは異なりメンテナンス作業の省力化を図ることができます。各社がこぞって導入を進めているのも理解できなくはありません(もし、私が鉄道会社の経営者であったとしても同じようにステンレス化によるコストダウンを進めることと思います)。しかしステンレスカーは帯の部分(のステッカー)でしか外観上の個性を表現できないため、どうしても似たようなイメージとなりがちです。実際、ステンレスに赤系のラインが入る東武と東急の通勤車を一般の地元以外の方が見分けるのは難しいのではないでしょうか。
 私感ですが、車輌撮影も模型製作も車輌に個性やバラエティ感があればこそ楽しいのであり、没個性となればなるほど、趣味的な興味は減殺されるような気がします(余談ですが、新幹線は東北新幹線が開業するまで長らく0系一形式のみでしたが、その頃はレイルファンの間でも趣味の対象としてほとんど認知されていませんでした。路線数が増え形式数が増加してきた90年代に入り、ようやく鉄道雑誌でも新幹線の特集を組むようになりました)。
 大手では阪急、京阪が今なおステンレスカー未導入ですが、もはやこれも時間の問題なのかもしれません。

投稿者:小関秀彦
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