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北海道の動物たち(第7回エゾナキウサギ)

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 ウサギ目ナキウサギ科ナキウサギ属キタナキウサギの亜種。体長10~20㎝、体重60~150g、夏毛は赤褐色で、冬毛は灰褐色から暗褐色になる。大雪山系や日高山脈などの主に800m以上の高山帯のガレ場に生息する。ウサギといっても耳長は2㎝程度しかないので、ネズミのように見える。氷河期にシベリア大陸から北海道に渡って来たと考えられていて「生きた化石」ともいわれている。

 北海道の野生動物の中でなかなか出会うことのできない動物のひとつがエゾナキウサギだ。彼らの生息地域が狭いということと、一般の観光客が訪れることのない山岳地域であること、そして小さい上に憶病で人前に姿を現わすことがめったにないからだ。わたしが彼らに出会ったのは9月下旬の大雪山系然別湖に近い駒止湖のガレ場。ここはエゾナキウサギが見られる数少ないポイントのひとつである。人間が岩のようにじっと動かないでいると、どこからか「キチッキチッキチッ」という声が聞こえ、声のした方向を向くと、岩の上にちょこんと座っている彼らの姿がある。9月から10月にかけては冬場の食料集めに忙しいため、ゆっくりと日向ぼっこをすることはなく慌ただしく駆け回っている。彼らは冬眠することはなく、秋のうちに貯めておいた草やコケ、キノコなどを食べながら冬を越すのである。1時間弱観察していたが、姿を見たのは3回で、撮れた写真は1枚だけだった。
 氷河期からの生き残りであり、分布が限られていることや環境変化に弱いため個体数は少ない。夕張岳や芦別岳の個体群については絶滅のおそれのある地域個体群(環境省レッドリスト)に指定されているにもかかわらず、天然記念物に指定されていないというのは驚きだった。それはエゾナキウサギの生態の多くがまだ謎に包まれているからで、なにしろ彼らが初めて捕獲されその正体が明らかになったのは、1928年に置戸町で植林されたカラマツを加害する害獣としてだったほどだ。以後少しずつ生態が解明されてきてはいるが、森林伐採や道路建設などの開発で彼らの住処を奪わないようにすることが最重要課題であることには間違いない。

第8回(最終回)旭山動物園の仲間たち(9月8日)につづく

投稿者:渡邊恵美子
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2009年09月01日 00:42に投稿されたエントリーのページです。

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